【第2回】プーチンを支える“9人の忠臣
大学教育を受けたロシア人の間でも、民主主義支持(43%)と強い指導者支持(47%)がほぼ拮抗しています。このような傾向の背景には、ロシアの歴史的要因が大きく関わっています。人類の歴史を通じて、ロシア(旧ソ連・ツァーリ時代)は外部からの侵略(モンゴル、ナポレオン、ナチスドイツなど)や内部の混乱(内戦、無政府状態)が繰り返され、人々は安定を求めるために「強い中央集権的な指導者」を求める文化が定着したと言われます。
1. キリル総主教(1946~)

ロシア正教会トップ役割:国民の魂に直接火を点ける「聖職者スピーカー」
2022年3月、モスクワの大聖堂で説教中にこう叫んだ。
「我々の戦いは価値観の戦いだ。ゲイパレードをする国としない国との戦いだ!」
翌週、「ウクライナで死んだ兵士はすべての罪が赦される」と宣言。
教会が戦争を「聖戦」と認定した瞬間、国民の愛国心は爆発した。
面白い逸話:2012年に公式写真で約400万円のBreguet時計をフォトショップで消したのに、テーブルの反射に時計が残っていて世界中に拡散。「総主教の時計スキャンダル」として永久にネタにされている。本人は「誰かがプレゼントしただけ」と苦笑い。
プーチンへの思い:プーチンを「神が遣わした奇跡」と呼び、誕生日には毎年「神があなたをロシアに送ってくださった」と涙ながらに祝福する。
2. アレクサンドル・ドゥギン(1962~)

通称「プーチンの頭脳」役割:思想の最終兵器。「ユーラシア帝国」を本気で作ろうとしている哲学者
名言:「ウクライナは存在してはいけない国家」
2022年8月、娘ダリアが車爆弾で暗殺(本人が真の標的とされる)。
葬式でドゥギンは「娘はロシアのために死んだ。これで我々の大義は永遠だ」と演説し、国民が泣いた。
面白い逸話:1990年代は極右パンクバンドとつるみ、頭を剃ってナチス風の格好をしていた写真が出回っている。
プーチンへの思い:プーチンを「運命の指導者」と呼び、2025年のインタビューで「彼は私の思想を現実にしてくれている。もう十分だ」と涙ぐんだ。
3. セルゲイ・ラブロフ(1950~) 外務大臣21年目役割:世界に対して「ロシアは絶対に折れない」と言い続ける鉄の男

2022年3月、侵攻直後に記者会見で「ロシアはウクライナを攻撃していない」と言い切って記者団が失笑。
その後も「我々はいつも交渉のテーブルについているが、西側が来ない」と20年間同じフレーズを繰り返す。
面白い逸話:2022年国連総会で建物内で堂々とタバコを吸い、ニューヨーク市から罰金通告。
「国連でタバコ吸う外相」として伝説になった。
プーチンへの思い:側近中で最も長く仕えており、「大統領がいなかったらロシアはなかった」と公言。
4. アレクサンドル・バストルイキン(1953~) 捜査委員会長官(ロシア版FBI)役割:「国家の敵」を容赦なく潰す実行者

2012年、反体制デモに対して「生きたまま臓器を摘出してもいい」と発言し、国内外でドン引きされた。
面白い逸話:スペインに豪華別荘を持っていることがバレながら「西側の資産は全部没収せよ!」と叫んでいる。
プーチンへの思い:大学時代の同期で、プーチンが「俺の親友」と呼ぶ数少ない人物。
5. ドミトリー・メドヴェージェフ(1965~) 元大統領→現在“核威嚇マシーン”役割:かつてはリベラル、今はロシアで最も過激な発言担当

Telegramでほぼ毎日更新。
「イギリスを海に沈める」「ポーランドは次だ」「核戦争? 別に構わない」
面白い逸話:大統領時代はiPhone4を発売前にプレゼントされ「アップル大好き!」と言っていたのに、今は「iPhoneは米国のスパイ装置」と罵倒。
プーチンへの思い:2025年インタビューで「私はプーチンの影。彼がいれば私は何でもする」と告白。
6. ニコライ・パトルシェフ(1951~) 元安全保障会議書記(実質No.2)役割:陰謀論の総元締め

名言:「西側はロシアを7つに分割し、シベリアを奪う計画」「アメリカのエリートは小児性愛者集団」
面白い逸話:息子2人を農相と銀行頭取に据え「パトルシェフ王朝」と揶揄される。
2024年10月に突然解任されたが、プーチンは「健康問題」と説明(誰も信じていない)。
プーチンへの思い:KGB時代からの最側近。「大統領の命は私の命」と公言。
7. ヴャチェスラフ・ヴォロジン(1964~) 国家杜馬議長役割:議会を完全に政府の道具にした男

名言:「プーチンがいないロシアはない」
面白い逸話:議員が欠席すると罰金、遅刻すると「黙れ!」と怒鳴る。
プーチンへの思い:2025年演説で「大統領は我々の太陽」と泣きながら言った。
8. ウラジスラフ・スルコフ(1964~) 元大統領府補佐官役割:「主権民主主義」発明者、政治を「ポストモダン劇場」と呼ぶ仮面の男

面白い逸話:自分の小説を自分で絶賛させたり、革ジャンでヒップホップイベントに出る。
現在は表舞台から消えたが、2025年も「影の演出家」と噂されている。
プーチンへの思い:かつて「私はプーチンシステムの作者」と自慢していた。
9. セルゲイ・カラガノフ(1952~) 外交評論家役割:核使用を本気で提言する「現実主義の狂人」

2023年論文「核兵器使用もやむなし」で世界を震撼。
面白い逸話:トランプ再選後「ハニートラップに気をつけろ」と忠告して話題に。
プーチンへの思い:2025年インタビューで「大統領は私の提言をちゃんと読んでくれている」と満足げ。結びこの9人が毎日「ロシア人であることの誇り」を現実の政策に落とし込んでいる。
ちょっと(かなり?)ヤバい発言も多いけど、それが逆に「本気で国を愛してる」感が伝わってきて、国民は大好きだ。
プーチン一人ではここまでできなかった。
この「実行部隊」がいるからこそ、2025年のロシアは世界で最も「誇り高い国民」を持つ国になったのだ。